グリーン傾斜による軌道の変化(キック)の解析、またそれらを加味したチップインを狙うときの計算方法が解説されています。
BSでチップインを狙うとき、横ズレとか計算したのに入らないというのは、打つ場所の地面傾斜以外にバウンド時でのズレがあげられると思います。
多くの人はバウンドによる軌道の変化を「キック」って言ってますね。
グリーンがまっ平らなら、各々の計算どおりでいいと思いますが、このグリーンのキックが曲者です。
各ホールのグリーンの、キックによる横ズレを覚えていくのもいいかもしれませんが、グリーンの様子から判断することも可能かもしれません。
このページではキックによる横ズレを計る方法を検証していきたいと思います。
まず、グリーンのキックの概念を説明したいと思います。
読みたくない、早く結果を教えれ!という方はグリーンキックの見方まで飛ばしてください。
球は入射角と反射角が等しくなるようにバウンドします。
横風が完全に0でグリーンがまっ平らの場合はまっすぐ打って問題ないでしょう。
しかし横風がある場合、横ずれを考えますよね。
左からの風の場合はピン(カップ)より左にずらします。
そのときの弾道はいったん左に行ってから、風で戻されて左からグリーンに進入します。
すなわち、グリーン上では左から右に転がります。
グリーンの傾斜がない場合を考えて見ましょう。
図1のように左から進入した球は入射角と反射角が等しく跳ね返ります。
グリーンに傾斜があった場合はどうでしょう。
図2は右下がりの傾斜です。
傾いているので、傾斜がない状態より浅い角度で入射し、それと等しい反射角で跳ね返ります(青い線)。
傾斜がない場合(赤い点線)より大きく右に跳ねています。
図3はその逆です。
傾斜がない場合より跳ねは小さくなります。
グリーンの傾斜の方向でもずれが生じてしまうのです。
図4は横風がないため、まっすぐ打ったときで、傾斜は図2と同じときの跳ね返りの様子です。
横風がなくても、グリーンの傾斜がるために、右に跳ねてしまいました。
これでは、横風の分をずらして狙ってもカップに入ることはありません・・・。
3次元的に見た様子です。図5はグリーン傾斜0、図6は傾斜ありです。
このようなバウンドをするということです。
では、「グリーンの傾斜でどのぐらいキックが起こるのか」ですが、図7のようにグリーン上の傾斜のマスの黒い点に注目します。
真ん中の線からのずれがキックの大きさです。
図2のように左から入射し右下がりのときのずれです。
図3のように左から入射し左下がりの場合は0.1マス引いた数値がずれになります。
図7のように必ずしもグリーン傾斜のマスは真っ直ぐとは限りませんよね。
図8のように斜めになっていた場合は対角線の中心からのズレで考えます。
では、どの場所のグリーン傾斜を見ればいいか?ですが、カップの横ではなく、バウンドが始まるところの傾斜です。
1Wの場合、バウンドは約20y手前ですから、そこの傾斜を読みます。
グリーンの傾斜のマスでカップから約5~6マスの位置です。
2W、3Wなら4~5マス程度ですかね。
風の影響も考え、今いる場所とカップの直線上ではなく、左からの入射なら直線状から左より、右からなら右よりの傾斜を読みます。
補足になりますが、キックによるズレの大きさはグリーン傾斜だけでは計れません。
なぜなら風の強さによってバウンド地点での入射角が変わってくるからです。
ですので上記はあくまで目安程度にしておいてください。
これはBL(ブルーラグーン)の1Hです。
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